
イヤホンの適切な掃除方法を知って、清潔な状態で使いたいという方も多いのではないでしょうか。一口にイヤホンといっても、種類が複数あるため、形状などに応じた適切な掃除方法を把握することが不可欠です。
今回は、イヤホンが汚れる原因や掃除が必要な理由、詳しい掃除方法を解説します。さらに、イヤホン掃除で押さえておきたいポイントや、おすすめのイヤホンなども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
耳の穴に入れて装着する従来のイヤホンの場合、汚れの原因として挙げられるのは、耳垢や汗・皮脂などが一般的です。イヤホンを装着する際に、手垢や手の汚れが付くことも少なくありません。
また、衣類のポケットやバッグに入れて持ち歩く際は、ゴミやホコリが付着しやすいことにも留意が必要です。具体的には、イヤーピースやUSB端子の接続部分、ケーブル部分などにゴミやホコリが付着します。
このように、イヤホンはさまざまなことが原因で汚れるため、汚れがこびりつかないように、月1回以上を目安とした定期的な掃除が不可欠といえます。
次に、定期的なイヤホン掃除が必要な理由を2つ紹介します。
イヤホンに付着した汚れを放置すると、音質低下や故障のリスクが高まることに注意が必要です。例えば、耳垢やホコリなどがスピーカー部分をふさぐと、音質が低下したり、音量が小さく聴こえたりすることがあります。
また、充電端子やプラグ部分にゴミが入り、接触不良を引き起こすおそれもあります。さらに、防水仕様でないイヤホンの場合、内部機構に汗が入り込むことで、電子部品の劣化を促し、故障する可能性もあるので注意しなければなりません。
イヤホンに付着した垢をそのままにしておくと、それを栄養分として雑菌やバクテリアが繁殖しやすくなります。そのような不衛生なイヤホンを装着することで、耳の健康に悪影響をおよぼす可能性があります。
特に、耳の穴をふさぐタイプのイヤホンは注意が必要です。外耳道をイヤホンで擦ったり、耳のなかが蒸れたりすることで、耳のカビ(外耳道真菌症)が繁殖するケースも少なくありません。イヤホンのこまめな掃除を心がけつつ、長時間装着したままにしないように配慮することも重要です。
イヤホン掃除では、形状と接続方法を考慮する必要があります。ここからは、イヤホンの掃除のやり方を2つのステップに分けて解説します。
なお、今回紹介するのは、あくまで基本的なイヤホンの掃除方法です。メーカーによって推奨するイヤホンのお手入れ方法には違いがあるので、詳細は各メーカーの取扱説明書や公式サイトをチェックしてください。
まず、イヤホンの形状は以下の3種類に大きく分かれます。
種類 | 特徴 |
カナル型イヤホン | シリコーン素材やフォーム素材のイヤーピースを、耳に密着させて装着するタイプ。 |
インナーイヤー型イヤホン | 耳の入り口に引っ掛けて装着するタイプで、完全には耳をふさがない。 |
オープンイヤー型イヤホン | 耳をふさがずに装着できることが特徴で、イヤーフック形状やネックバンド形状などのタイプがある。空気伝導イヤホンや骨伝導イヤホンが含まれる。 |
上表のイヤホンの形状ごとの特徴を踏まえたうえで、それぞれの掃除のやり方について見ていきましょう。
カナル型イヤホンは、耳栓型のイヤーピースを耳に装着するタイプです。耳に密着する構造のため、耳垢や皮脂が付着しやすいことが特徴です。
イヤーピースはほとんどの場合着脱できるので、掃除する際はこれを外しましょう。イヤーピースの種類ごとの掃除方法は、以下のとおりです。
<シリコーンタイプのイヤーピースの掃除方法>
水で薄めた中性洗剤で洗ったうえで、水でよくすすぎ、水分を十分に拭き取って乾燥させます。
<フォームタイプのイヤーピースの掃除方法>
乾いた布や綿棒で、汚れをやさしく取ります。汚れがひどい時は、ノンアルコールのウェットティッシュで軽く拭き取っても問題ありません。
いずれのイヤーピースでも、イヤホン本体の掃除方法は同様です。音声出力のメッシュ部は毛先のやわらかい歯ブラシなどを使って汚れを取り除きましょう。なお、カナル型イヤホンについては、以下の記事でも詳しく解説しています。
インナーイヤー型イヤホンは耳の入り口に引っ掛けて装着するタイプのイヤホンで、完全には耳をふさがないため、ある程度周囲の音を取り入れられることが特徴です。ただし、耳の開放感は、オープンイヤー型イヤホンに比べると劣る傾向です。
インナーイヤー型イヤホンを掃除する際は、綿棒や乾いた布などで本体を拭き、皮脂やホコリを取りましょう。メッシュ部は、毛先のやわらかい歯ブラシなどを使って掃除することで、汚れを落とせます。
イヤーフック形状やネックバンド形状などのタイプがあるオープンイヤー型イヤホンは、耳をふさがない構造のため、耳のなかの蒸れや密着による物理的な負担を軽減できます。装着した際も耳の開放感があり、適切な音量にしておけば周囲の音も聞き取りやすいという利点があります。
オープンイヤー型イヤホンを掃除する際は、乾いた布、あるいは水に浸してしっかりと絞った布などで、やさしく汚れを拭き取るのが基本です。使用後の毎回のお手入れを習慣づけることで、汚れの蓄積を防げるでしょう。なお、メッシュ部をお手入れする際は、小さなブラシや綿棒を使って汚れを落とします。
オープンイヤー型イヤホンの概要や付け方について知りたい方は、ぜひ以下の記事をご覧ください。
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オープンイヤーイヤホンとは?メリットや選び方、おすすめ製品を徹底解説
イヤホンの接続方式は、「ワイヤレス」と「有線」の2つに大きく分かれます。以下では、それぞれの掃除方法について詳しく確認しましょう。
ワイヤレスイヤホンの場合、イヤホン本体と充電ケースの充電端子を掃除する必要があります。汗などの水分を付着したままにすると、端子腐食が起こり、うまく充電できなくなる可能性があるためです。
乾いたやわらかい布などで端子部分をやさしく拭きましょう。もしも強く拭いてしまうと、金属部分に傷が付いて接触不良などの原因となってしまうため、力加減に注意してください。
また、充電ケースのUSB端子部に汚れやゴミがある場合は、乾いたやわらかい布などで取り除きましょう。なお、充電ケースではなく充電ケーブルを使う製品の場合も、USB端子の汚れは乾いたやわらかい布で拭くのが基本です。
ワイヤレスイヤホンを使用するうえでバッテリーの寿命について知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
有線イヤホンのケーブル部分の汚れは、ウェットティッシュや軽く湿らせた布などで拭いてください。その後、乾いたやわらかい布で乾拭きします。
また、プラグ部分の汚れは、クリーニングクロスや眼鏡拭き、綿棒で取り除くことが可能です。酸化を防ぐためにも、こまめに乾拭きすることをおすすめします。
ここからは、イヤホン掃除をするうえで押さえておきたいポイントについて解説します。
誤った方法でイヤホンを掃除すると、故障の原因になる可能性もあるので注意しましょう。例えば、アルコールや水分の多いクリーナーなどをイヤホンに直に吹きかけると、内部の電子部品の損傷する可能性があります。
また、アルコールや洗剤を使用すると表面の加工を傷つけたり、故障の原因となったりすることもあり、製品によっては使用を控えるよう推奨されている場合もあります。強い力で拭いたり、擦ったりすることも避けるのがベストです。
さらに、イヤホン内にゴミが入ってしまっても、息を吹きかけたり、ドライヤーを使ったりするのは避けましょう。イヤホン内には、コンパクトな高性能スピーカーが入っているためです。
シリコーンタイプのイヤーピースを水洗いした際は、十分に乾かしてから取り付けるようにしましょう。
必要に応じて、イヤホン掃除に特化した道具を活用してみるのも手です。イヤホンクリーナーには、複数のツールがまとまったオールインワンタイプもあります。搭載されているおもなツールとして、以下が挙げられます。
ツール | 特徴 |
ブラシ | メッシュ部の細かな汚れを掻き出して取り除ける。 |
ペン先 | ブラシでは掻き出しづらい汚れを取り除くのに役立つ。 |
スポンジ | 充電ケースのくぼみ部分を掃除するのに役立つ。 |
耳に密着し、イヤーピースの掃除も不可欠なカナル型イヤホンに比べると、耳をふさがない形状のオープンイヤー型イヤホンは、掃除のストレスを軽減する効果が期待できます。また、イヤホンで耳をふさがずに済むため、耳の健康上のリスクを抑えられるうえ、周囲の音や声が聞き取りやすいことも魅力です。
nwm(ヌーム)のオープンイヤー型イヤホン「耳スピ」シリーズは、NTTの特許技術「PSZ(パーソナライズドサウンドゾーン)」を搭載していることが特徴です。オープンイヤー型イヤホンながら、音漏れを抑制しつつ、臨場感のあるサウンドも楽しめます。
また、上位モデルにはNTTの特許技術「Magic Focus Voice(マジックフォーカスボイス)」が搭載されています。雑音の多い環境下でも、自分の声をクリアに届けられるため、通話やオンライン会議なども快適に行なえるでしょう。
以下では、「耳スピ」シリーズから4つの製品を紹介します。
nwm DOTSは、完全ワイヤレスタイプのオープンイヤー型イヤホンで、充電ケースを使って充電を行ないます。PSZ技術に加えて、「Magic Focus Voice」も搭載しているので、通話やオンライン会議の際も自分の声をクリアに届けることが可能です。
また、装着感を調整できるテールチップはシリコーン製で、S・M・Lの3サイズが付属しています。自分の耳に合わせて装着感をカスタマイズしたい人などにもおすすめのモデルです。
電池持続時間 | 本体のみ:約8 時間 充電ケース込み:最大32 時間 |
充電時間 | 本体:約1 時間 充電ケース:約2 時間 ※5 分充電再生時間:約1 時間 |
質量 | 片耳:約8 g(テールチップ除く) 充電ケース:約65 g |
素材 | フック:シリコーン ハウジング:PC+ABS |
防塵・防水性能 | IP54 相当 |
付属品 | テールチップ S・M・Lサイズ各2 個 ※工場出荷時はMサイズが装着されています。 |
▼体験者の声
耳掛けタイプのイヤホンは初めて装着しましたが、想像以上に軽く、安定感のある着け心地でした。耳をふさがないので周囲の環境音などもしっかり聞き取りつつ、クリアな音質を楽しめた印象です。また、シリコーン製のテールチップは着脱できるので、こまめに掃除して清潔に保てるのもうれしいポイントです。
オープンイヤー型 完全ワイヤレス 耳スピーカー
nwm GOは、ネックバンドタイプのワイヤレスイヤホンで、専用充電ケーブルを使って充電します。本体質量は約20 gと軽量で、ネックバンド部分の柔軟性にも優れており、アウトドアやワークアウトのシーンでも使いやすいのが魅力です。
さらに、IP55 相当の防塵・防水仕様なので、屋外で突然の雨に見舞われても安心です。
電池持続時間 | 最大10 時間(音楽再生時) |
充電時間 | 約1 時間15 分 ※5 分充電再生時間:約1 時間 |
本体質量 | 約20 g |
素材 | フック:シリコーン ハウジング:ABS |
防塵・防水性能 | IP55 相当 |
付属品 | 専用充電ケーブル |
▼体験者の声
ネックバンド部分が固定されているので、両サイドを耳の上部に引っ掛けるだけで、スムーズに装着できました。備え付けのボタンで音楽の再生や一時停止、音量調整を手軽に行なえるうえ、音声アシスト機能を使ってデバイスを音声操作できるのも便利でした。シンプルな構造なので、使用後の拭き掃除も楽にできそうです。
オープンイヤー型 ネックバンドワイヤレス 耳スピーカー
有線タイプのオープンイヤー型イヤホンは、入力プラグ別に「nwm WIRED(3.5 mm)」と、「nwm WIRED(USB Type-C)」の2種類があります。
有線タイプなので、充電ケースや充電端子などの手入れが苦手という方も、手軽に使えるでしょう。マルチファンクションボタンを押せば、接続しているデバイスに触れずとも、音楽の再生・一時停止などを行なえることも特徴です。
nwm WIRED(3.5 mm) | nwm WIRED(USB Type-C) | |
コード長 | 1.2 m | 1.2 m |
プラグ | 3.5 mm 4 極ステレオミニプラグ(金メッキ)(CTIA規格) | USB Type-C |
質量 | 全体:約16 g ※コード含む 本体:約7.2 g ※コード除く |
全体:約16 g ※コード含む 本体:約7.2 g ※コード除く |
素材 | イヤーフック:ポリプロピレン ハウジング:ABS |
イヤーフック:ポリプロピレン ハウジング:ABS |
防水性能 | IPX4 相当 | IPX4 相当 |
▼体験者の声
コードがマットな質感なので、ビジネスシーンはもちろん、プライベートでも使いやすい印象です。耳をふさがないオープンイヤー型イヤホンならではの開放感と、軽やかな音色を楽しめます。少しハリのあるコードで取り扱いもしやすいため、拭き掃除の手間を減らせそうです。
オープンイヤー型 有線 耳スピーカー
オープンイヤー型 有線 耳スピーカー
nwm ONEは、PSZ技術と「Magic Focus Voice」を搭載している上位モデルの一つです。「耳スピ」シリーズのなかで特に高音質にこだわったオーバーヘッドタイプで、音の高域から低域まで豊かな音色を実現する2wayドライバーを搭載しています。
また、耳をふさがない形状ということもあり、側圧が軽く長時間快適に着けていられることも特徴です。音にこだわる方はもちろん、スタイリッシュなデザインなので、コーデの一部として取り入れたい方にもおすすめです。
電池持続時間 | 最大20 時間(音楽再生時) |
充電時間 | 約1.5 時間 ※5 分充電再生時間:約1 時間 |
本体質量 | 約185 g |
素材 | イヤーパッド:シリコーン |
付属品 | USBケーブル 1.2 m(Type-C - Type-C) |
▼体験者の声
オーバーヘッドながら約185 gと非常に軽いうえ、シリコーン素材のイヤーパッドがやさしくフィットするので、長時間装着しても疲れませんでした。ダイナミックで豊かな音色を楽しめるオーディオ機器としてはもちろん、外出時はファッションのアクセントとしても活躍してくれそうです。耳当ての部分がオープン型の構造なので、密閉性のあるモデルと比べて手入れしやすいのもうれしいですね。
オープンイヤー型 オーバーヘッド 耳スピーカー
イヤホンの定期的な掃除は、音質低下・故障のリスクを下げ、耳の健康を良好に保つためにも重要です。基本の掃除方法やポイントを押さえ、こまめな掃除をすることで長くイヤホンを愛用できるでしょう。
オープンイヤー型イヤホンなら、イヤーピースがないため掃除の手間を減らせるうえ、耳の健康リスクを低減できる可能性もあります。なかでも、nwm(ヌーム)の「耳スピ」シリーズは、耳をふさがないオープンイヤー型の開放感がありながら、PSZ技術による音漏れの抑制も実現していることが特徴です。
幅広いシーンで活躍するオープンイヤー型イヤホンを取りそろえていますので、用途や好みに合ったモデルを選んでみてはいかがでしょうか。